6月 13, 2019 31日

六日目

今日起きたらすごいことになったの。お兄ちゃんは私の股くらいしか届いていない。昨日天井に頭がぶつかってしまうので、夜は吹き抜けて布団を敷いて寝たけど、今朝でこうなっていた。
身長を測るためにお兄ちゃんはもう二階にいかないといかなくなるほど背が伸びて。今はもう484センチらしい。181センチも伸びた。伸びた分だけでもほとんどの人より高い。
莉菜「お兄ちゃんかわいい~」
私がお兄ちゃんの頭を撫でてあげた。昔は撫でてくれたけど、今のお兄ちゃん、手を挙げてもせいぜい私の胸の下に届く。けどやはりお兄ちゃんに頭を撫でられるのが好きだから、私は蹲って、こうすればまだお兄ちゃんの方がちょっぴり早いけど、まだ背伸びすればすぐ超えてしまいそうだな。
「もう莉菜ったら、これでも甘えん坊だな」
撫でてくれるお兄ちゃんは見上げる形だけど、私より低いと思うとこうしてみてもかわいいとしか思わない。それでも私はお兄ちゃんが好き。
けど、私は怖くなった。
こんな私でも、お兄ちゃんは好きでいてくれるのか。
私が低い時は別にお兄ちゃんが嫌いなわけじゃないけど。幼児園で3歳でも私より高い子を見た時はすごく嫉妬しちゃった。
莉菜「お兄ちゃん…」
「どうしたの?」
莉菜「私が伸びすぎて、嫌いになったりしない?」
そう言うと、お兄ちゃんが顔をそらした、横から見ると赤く染めていた。
莉菜「お兄ちゃん?」
少し逡巡してから、お兄ちゃんはまだ振り返ってくれた。
「嫌いになったりなんかしないよ。莉菜はいつでも、俺のかわいい妹さ」
莉菜「本当!お兄ちゃん大好き」
嬉しく抱きしめてあげると、なんだか母が子供にしたように思えた。そしてお兄ちゃんの顔もさっき以上に赤くなっている。

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