11月 28, 2020 **日

十四日目

結局一日が経っても、瀬菜は莉菜を超えることが出来なかった。

瀬菜「はあ、はあ」

吐き出す息だけでもどれだけの宇宙を渦巻いていたか、だがそんな瀬菜の前に立っているのは、ピンク色の壁。サイズ差は縮まるどころかまだ離されていた。

莉菜「ふんふん、私を超えるなんて早いんだから」

そう二人が対峙している時だった。

「ママ、なんかいるよ!」

どこからともなく、声が聞こえてきた。

「え、なーに」

そしてもう一人の声も聞こえてくる。

莉菜「な、何があった⁉︎」

瀬菜と莉菜は周りを見回して、すぐに声の主を見つけた。

「あ、こっちみた、こんにちは〜」

それは女の子の形をしているけど、サイズは人間のそれじゃない、それどころか、莉菜と瀬菜にさえ大きく離れていた。今まで気づけなかったというより、レベルが違いすぎてその存在を知ることが出来なかった。

「本当ね、宇宙人かな、でも私の知っている宇宙人より大きいね。宇宙人は特殊な機材を使わないと見つけられないと聞いたけど、この人、多分1mMはあるかな」

もう一人、見た感じだと母親か。これもまた大きく、娘よりは1000倍以上大きいようだ。

アキナ「はじめまして、私たちはマイクロ人です。私はアキナと申します、こちらは私の娘のナオコです」

そう丁寧に、アキナは紹介してくれていた。

莉菜「私は莉菜です、こっちのは瀬菜だよ。あと私の乳首の上には母のアリルと早苗、あとお兄ちゃんもいるよ」

ナオコ「え、どこどこ、ちっちゃいすぎて全然見えないよ」

アキナ「瀬菜のことはギリギリ見えるけど、ほかの人たちは全然見えないよね。どんなに小さかっただろう。そういえばあなたたちは宇宙人なの?」

莉菜「いいえ、私たちは元々宇宙人よりずっと小さい人間だけど、成長してこんなに大きくなったの」

アキナ「宇宙人より小さい、人間?聞いたことないよね、観測できないほどちっちゃいかな、それならここまで成長できるなんてすごいわね」

ナオコ「ふふ、こんなちっちゃい人初めて見た!一緒に遊ぼう!」

そう言ってナオコは手を伸ばして莉菜を掴んできた。指一つでも莉菜より大きく、莉菜はそれを押しのけることが出来なかった。

莉菜「え、な、なに⁉︎」

ナオコ「えへへ、私の指よりちっちゃいね、大丈夫、潰さないようにするから」

そんなふうにナオコと莉菜はしばらく「遊んで」いたのだった。

瀬菜:身長:9.72×10^46光年(0.972mM) 一秒ごとに9.53×10^44光年伸びる

早苗:身長:4.92×10^8 一秒ごとに472642km伸びる

莉菜:身長:1.25×10^48光年(1.25mM)一秒ごとに9.92×10^45  光年伸びる

ナオコ:身長:132cM(132000mM)

アキナ:身長:172M(1.72×10^9mM)

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