5月 25, 2020 **日

二日目

にわかには信じられないけど、瀬菜も背伸び始めた。それも尋常じゃない速度。なぜ一日で断言できるかというと、莉菜という前例があった。
けどどうしてこんな世界中を探してもありえないことが、ここで二件も起こったのだろう。
そんなことを考えながら、起き上がる。
瀬菜「うぅ、にいちゃん」
起こしてしまったのか、瀬菜は目を擦りながらこちらを見てくる。
「おはよう」
瀬菜「あ、にいちゃん、おはよう!」
そう言って俺たちは一緒にベッドから降りた。
瀬菜「あれ、私、まだ伸びたのかな」
瀬菜が気づいたことは俺も気付いている。昨日よりもまだ伸びたようだ。
「じゃ、測ってみようか」
瀬菜「うん!」
それからはまだ壁に向かって身長を測ってみたところ、106cmになったようだ。
昨日の81cmからまだ25cmも伸びている。この速度は莉菜とほとんど互角。これだともしかしたら30日内で莉菜みたいに宇宙くらい大きくなるじゃないのか。
瀬菜「私、もう100cm超えたんだ、やった!」
「瀬菜も育ち盛りの頃か」
瀬菜「えへへ、育ち盛りか、私もねえちゃんみたいに大きくなれるかな」
昔は俺を目標にしている瀬菜も、今は莉菜のことばかり考えている。そんなになれると、普通は考えないけど、瀬菜のこの伸び具合で、そうともいえない。
「やはり医者さんに見てもらうか…」

瀬菜:身長:106cm 体重:17.01kg
莉菜:身長:9,827,727,016光年 体重:9.82×10^75 t 一秒ごとに2,951,465光年伸びる

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