8月 03, 2020 **日

九日目

朝:

柔らかい感触。

早苗「あらあら、こうしてみると随分と可愛いわね」

その声は。

「早苗、おばさん?」

目を見開くと、そこには子供にも見間違うような容姿、いや、とても大人っぽく、綺麗な顔立ちをしている早苗があった。

早苗「ふふ、そうだよ。早苗おばさんだよ」

「え、っちょ、おばさんなの⁉︎」

一瞬ではわからないほどの変貌ぶり、俺は思わずベッドから立ち上がる。

早苗「そんなに驚くことないじゃない。よいしょっと」

そしてさっきまで俺の側で寝ていた早苗も立ち上がってくると、顔以外の何かが俺を気づかせた。

「俺より高い…」

早苗「そうだよ。気づいた?私も起きてきたらびっくりだよね。まさかこんななに伸びたなんて、今は392cmくらいかな」

「392cm…」

俺を1m以上も超えていたじゃないか。

早苗「よしよし、こんなに高くなれるなんて思わなかったよね。でも、これでにいさんの頭を撫でることもでくるよね。むしろにいさんに私の頭が届かないくらい低いよね」

「…」

子供扱いされるのは慣れないのでどう反応すればいいかわからなくなった。

「どうして、こんなことになったのか?」

そこで、上の天井が突然消えて、外の光が差し込んでくる。だがそれも束の間、すぐに他のものが光を遮った。

瀬菜「それはもちろん私のミルクの効果だね」

「瀬菜!」

500mほど高い家のはずなのに、しゃがんで軽く見下ろしてくる瀬菜。

瀬菜「えへへ、寝てる途中でいつのまにか天井より高くなって、仕方なく外で寝てたの。この天井は不思議よね、全然壊れてないし、蓋のようにまだ覆い被せる」

多分莉菜が成長することを予想してこんな方法を取ったのだろう、そうでなければ天井が崩れると怪我をさせることもある。

けど今の瀬菜を見れば、どっちがどっちに被害を加えられるものか。

早苗「私も成長したけど、娘には敵わないわ」

瀬菜「大丈夫だよ、ママ。私のミルクをもっと飲めば、きっともっともっと成長するよ」

早苗「早く飲ませて、瀬菜、瀬菜〜」

瀬菜「えへへ、そんなに急かないの。寝る前に飲めば効果抜群だから夜まで待っててね」

早苗「わかった!」

早苗は成長していたはずなのにその言動は徐々に瀬菜のママというより瀬菜の娘に見えてきていた。

昼:

それから、瀬菜の要望で俺たちは市内に向かった。

瀬菜「ちっちゃい!にいちゃん、見てみて、私の膝にも届いていないよ。」

とても嬉しそうに市内に駆け抜ける瀬菜。子供らしく見えなくもないけど、そのビル以上のデカさで、人々は逃げまとう。もちろん、俺は瀬菜の胸に乗せられて、ではなく、入れられて下を見ている。

「足元に気をつけろうよ」

瀬菜「はい!」

そうしてようやく落ち着いてきて、瀬菜はゆっくりと歩き始める。

そしてすぐにぴたりと止まっていた。

瀬菜「あ、にいちゃん、そっちに行っていい?」

瀬菜が指差す方向を見れば、ほかの建物よりも一段と高く、タワーがあった。それは、スカイツリーだった。

「あ、ああ…気をつけて歩くよ」

瀬菜「はい、やった!」

そしてタワーに向かって進む。遠くからでもわかるけど、スカイツリーの頂点の上の方が見える。そして近づければ近づくほど…

瀬菜「これもちっちゃいね!ほかのより高いからもうちょっと期待していたけど、これでも私の膝を超えていないのよね」

そしてその前まで近づいた瀬菜は、しゃがんでスカイツリーを覗き込む。

「こうしてみると本当に高いな」

それほど見上げていたスカイツリーが、こんな簡単に見下ろせるほどに低くなっていた。否、瀬菜が高くなった。

瀬菜「えへへ、前までは心配してたな。35日で、私はタワーより高くなれるかなって。でも今は成長し始めてからまだ9日しか過ぎてないのに、もうタワーがこんなに小さく見えるの」

たしかに瀬菜の成長ぶりも半端ないな。9日目、確かその時莉菜は2822cmだっけか。そして今朝瀬菜の身長は1583mのはず。もしかしたら…

午後:

「33452m⁉︎朝測った時は1583mだよね」

瀬菜「そうだよ?」

「え…」

なんなんだ、これは、全く別次元のことのように思える。

実際今の莉菜の静長速度と比べて見れば些細なものだけど、身近というか、もっと実感が湧いてくるから余計に驚く。

そしてその本人はまるで慣れたみたいに何事もないようだ。

瀬菜「ママもまだ静長しているよね」

早苗「ええ、私も4656cmまで伸びたわ。ふふ、あなたのこと、小さく見えちゃうくらい」

朝は俺よりちょっっっっっっとだけ高い、じゃないよな…あれでも十分なほど高い。そして今や、まるでちょっと小さい方のマンションを見上げている気分だ。

瀬菜「えへへ、でも私から見ればママはやはりちっちゃいね」

それもそうだ、33452と4656だけでも桁違いのに、その二つの数値に付けている単位すら違うだから。

早苗「もう、からかわないでよ。夜も近いから、そろそろミルク飲みたい!」

瀬菜「ママはせっかちだね、えへへ、私もしたくなったので、やろう」

そして瀬菜は早苗を自分の乳首に置いてみたものの。

早苗「もう、大きすぎるよ」

案の定、サイズ差が違いすぎる二人。瀬菜の乳首でさえ早苗の何倍より大きい。

早苗が吸おうにも、自分より大きい大地をどうやって刺激していいかわからない様子。

瀬菜「やはりこんなことになったね。もう、ママが小さするよ」

「いや、瀬菜が大きいからでしょう」

瀬菜「えへへ、だから今日は私が自ら絞ってあげるよ。ママは地面にに置くね、にいちゃんも一緒にしよう?」

「え、俺?」

瀬菜「うんうん、私に母乳が出たのは、やはり一番のでもらって欲しいのはにいちゃんだよ」

「そ、そうか…わかった」

そして俺は早苗の元に行って、そこはちょうど、瀬菜の真下。正確に言えば瀬菜の乳首の真下。

瀬菜「じゃあ始めるね。あん、気持ちいいー」

瀬菜は自分の乳首に指でこすねて、そして一日も溜まってたミルクはすんなりと出てきて。それは到底、飲めるほどのりょうじゃない。だが、それは始まりに過ぎない。

ばらばらっ。

そして突然、勢いを増した母乳、それはまるで豪雨。止めどなく降り注いでくる。

それを受け取るどころか、打ちつけられて、まともに立つこともできない。

早苗「いっぱい出た!あむあむ」

早苗は何事もないようにその豪雨を受け止めた。やはりサイズ差が違うから力も段違いか。

そう俺が呆気に取られていると、自分の体がミルクに浸っていることに気づいた。

「!」

馬鹿な、ここは外、比較的に平地と言える場所。だというのに、ミルクは溜まっていく。それだけ瀬菜が出したミルクの量が多い。

こんなの、飲むどころか、もうすぐで…

「うぐ、っぷ、ぷは」

そしてそのミルクは瞬く間に俺の頭上すら飲み込んで、その高さはまるでプールのごとく、俺はどうにか足掻いて、そのミルクの中で泳いだ。

瀬菜「えへへ、にいちゃんが私の母乳の中で泳いでる。楽しそう」

「っく、早く、止めて」

瀬菜「え?まだ始まったばかりだよ。それに、もう片方はまだ出してもいないのに」

こんなに出ているのに、まだたくさん出すというのか、というか、そろそろ深過ぎて、足の休める場所も無くなっていた。

「ひ、拾って、俺を拾い上げて」

瀬菜「あ、もういいの?仕方ないな」

瀬菜の指に掬われて、助かった。

そして下を見れば、俺より何倍も大きい早苗は今でもミルクを飲み続けている。

それからミルクが彼女の体の半分を越えそうなところでようやく、瀬菜の射乳が止まった。

瀬菜:身長:33452m 体重:4.33×10^11t 一秒ごとに32cm伸びる

早苗:身長:4565cm 体重:1101t 一時間ごとに1217cm伸びる

莉菜:身長:1.49×10^17光年 体重:5.94×10^96t 一秒ごとに3.42×10^15光年伸びる

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